ステアリングラックは、すべての 自動車で重要な機能です。最も一般的なタイプのステアリングシステムは、ユーザーのハンドル操作で駆動するピニオンとラックをシステムに組み込んだものです。ユーザーがハンドルを切ると、ピニオンはラックを左右に動かし、その結果ホイールの角度が変わります。ギア間の距離が離れると運転者は車両の向きを制御できなくなるため、ラックとピニオンギアとの間の一貫した接触を維持することは、安全上重要です。
ラックとピニオンが一貫してかみ合うように、ステアリングヨーク(ラックガイドベアリング)が使用されます。この部品をばねと組み合わせて、ラックを押し込み、ピニオンに押し付けます。ステアリングの操作中、ステアリングラックはステアリングヨークに常に接触して移動するため、この接触面の摩擦がステアリングフィールに著しく影響を及ぼします。低摩擦ベアリングは、滑らかなステアリングフィールをユーザーに提供します。
ノルグライドステアリングヨークベアリングは、あらゆるステアリングシステムのステアリングラックに適合するようにカスタム設計されます。独自の積層設計がこのイノベーションを可能にしており、厚いPTFE層により安定した低摩擦が実現し、常にスムースなステアリングフィールを得られます。
サンゴバンのエンジニアは、べアリングの高いラック適合性を実現すべく、ステアリングラックヨークの積層構造を設計しました(図1)。この結果、ヨークのラックへの接触面積が大きくなり、システムの圧力が低減されて、車の実用寿命にわたって摩耗が抑制されます。これは当社のユニークなノルグライドベアリングの厚いPTFE層でのみ達成可能です(図2)。
図1ーステアリングヨークとラックシャフト間のオフセットは、競合他社のヨークより1桁小さいです。ノルグライドステアリングヨークのオフセット値は0.03mmであるのに対し、競合他社のヨークのオフセットは0.55mmです。これにより、ノルグライドステアリングヨークをラックにより近づけることができるため、より確実に接触し、圧力や摩耗が低減します。
図2ー厚いPTFE層により、部品の耐用期間を通して一貫した機能を発揮する、ユニークなノルグライド材料(左: SMTL、右: PRO)の断面図。