2015年 12月 08日
NORGLIDE®(ノルグライド)ベアリングの製造を手がけるサンゴバンは、国際自動車タスクフォース (IATF) の自動車製造品質に関する認証取得を受けて、インドネシアのジャカルタにある新工場、Bekashi Plant(ブカシ工場)が本格稼働に入ったことを発表しました。本工場の稼動によりサンゴバンはインドネシアで大きな一歩を踏み出します。
ブカシ工場はインドネシア初となる複合軸受の製造拠点であり、ポリテトラフルオロエチレン(PTEE)の自己潤滑性ライナーを持つ、すべり軸受を生産します。ノルグライドベアリングを性能面で市場トップに押し上げたサンゴバンの最新技術、製造工程、専門知識を結集することで、拡大するインドネシア市場のお客様に、より密着したサービスが提供できるようになります。
IATFが策定したISO/TS 16949は、 自動車産業の技術仕様および品質マネジメント基準として、世界レベルで認められています。この認証は、欧州および米国の基準を集約しており、自動車製品の設計、開発、製造、設置、サービスに関する最優良事例を定めています。この認証取得は、サンゴバンがインドネシアで生産を進める上で非常に重要な成果です。品質が認められた同工場では、認証取得を祝うリボンカットが開催され、そこでサンゴバンの経営陣が本格稼働を宣言しました。
アジア担当マーケティングマネージャーのスチュアート・ケリーは、次のように語っています。
「サンゴバンにとって、またお客様にとって、記念すべき瞬間です。自動車品質の認証取得によって、私たちは大きな一歩を踏み出しました。ジャカルタの優秀なチームが一生懸命に現場で取り組んでくれたおかげです。新拠点に対する今回の戦略的投資を見れば、インドネシアの自動車部品メーカーおよび自動車メーカーに対する、私たちのコミットメント(責任感)を理解していただけると思います。また、アジア全域の市場で当社の存在感も高まるでしょう。協力体制やサービス対応を強化し、お客様のリードタイムや在庫を減らすことができます。サンゴバンが手がける小さな部品は、大きな変化へとつながっていきます。今回の新しい工場では、お客様への当日納品が可能となるほか、市場の成長に合わせてビジネスを展開できる生産能力を得ました。」
インドネシアは、世界第4位の人口を有する国であり、 KPMGの調査によると、自動車のマーケットは2015~2020 年にかけて年平均成長率 (CAGR) 7.3 パーセントが見込まれています。 本工場ではまず、シートやヒンジ用のノルグライドソリューションについて、お客様のご要望を満たしていく所存です。ノルグライドベアリングソリューションは、いずれも経験豊かなサンゴバンのエンジニアがお客様と連携し、オーダーメイドで開発しています。このため、OEM仕様に沿った納品が可能で、エンドユーザーにとっては大きな違いとなります。
ノルグライド複合軸受は、充填材入りPTFEライナーにより耐腐食性を備え、メンテナンスが不要です。自動車が寿命を迎えるまで、摩擦を常に制御します。さらにPTFEライナーは、熱膨張時におけるミスアライメントや公差を吸収します。ノルグライドベアリングは、自動車のさまざまな用途にカスタマイズできるため、重量、摩耗、さらには騒音や振動の低減などを最適な形で実現できます。