2021年 10月 18日
子供部屋から医療現場まで、小型のロボットはさまざまなところで使用されています。ロボットの手やグリッパーはますます高度化し、手術器具はますます繊細になっています。このような背景から、お客様や開発パートナーの中には、製品の小型化に課題を持つケースが多く、当社は製造能力の限界に挑戦することになりました。結果、私たちはこれまでのマイクロコンポーネントの生産能力の限界を超え、さらに小さな部品を生産することができるようになりました。内径わずか1mmのすべり軸受や、2mmのシャフト用トレランスリングなどを、お客様の用途に合わせて設計・生産することができます。
ミニチュアベアリングは、転がり軸受の製品群の中で重要な位置を占めており、主に高精度が要求される回転機器などに使用されています。これまでは、更なる小型化への代替ソリューションとして、金属製のすべり軸受が検討されてきましたが、ほとんどの場合、摩擦力や摩耗が大きく、ガタつきやノイズの発生が問題となっていました。
ノルグライドは、厚さ0.1mmから0.25mmのPTFEコンパウンドフィルムを有したすべり軸受けで、長寿命で一貫して安定した低いトルクを実現します。ベアリングのサイズは非常に小さいですが、金属製のバックメタルやメッシュが形状の安定性や耐荷重性を高めています。
これにより、製品の寿命と品質を向上させながら、システムを小型化することができます。
私たちにとってのミニチュアベアリングとは、小型であることはもちろんのこと、摩耗や摩擦力を最小限に抑えることも兼ね備えた部品の開発・製造を意味します。私たちは、内径1mmまでのさまざまなバリエーションのベアリングを提供することができます。
ワッシャ |
テーパーベアリング |
フランジベアリング |
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ストレートベアリング(内周摺動) |
ストレートベアリング(外周摺動) |
メッシュタイプ ストレートベアリング |
薄肉でありながら厚いPTFE層を有するノルグライドは、長寿命で一貫して安定した低いトルクを実現するだけではなく、構成部品の寸法公差や組付け時のミスアライメントを吸収することができます。これらにより、システムの快適な調整操作フィーリングや、安定した制御が可能となります。
当社のベアリングの摺動層は、荷重や使用環境などの技術要件に合わせて最適な種類を選択でき、グリスを必要としないメンテナンスフリーのソリューションとして使用することができます。状況に応じてグリスと合わせてご使用をいただくことも可能です。
ノルグライド ミニチュアベアリング、外径3mmのヒンジ、外周摺動 ・摺動角度+/- 90°、25,000サイクル時のトルク
コーティングやテープ、ファブリックのようなソリューションと比較して、厚いPTFE層を有する私たちのマイクロコンポーネントは、構成部品の寸法公差や組み立て時のミスアライメントを吸収する能力が非常に高く、生産ロット間の摩擦力のばらつきを最小限に抑えます。また、しまり嵌めでベアリングを使用することにより、システムや軸受け部のガタつきを排除します。
コーティングなどの現在のソリューションと比較して、構成部品の寸法公差や、ねじの締め付け具合に起因するヒンジトルクばらつきを低減します。
レンコール マイクロトルクリミッターは、最小2mmのシャフト用のトルクリミッターで、ギアなどの構成部品やドライブユニットを過負荷から保護します。トルクリミッターとしての使用方法の詳細については、次のリンクからご覧いただけます。
このケーススタディでは、ロボットのギアボックスやサーボモーターを保護するというお客様の課題を解決するために、当社がどのようにツールや機能を開発したかについてご紹介します。また、厳しいトルク要求や低トルクに対応した設計を行う際に考慮すべき重要な要素についても触れています。
レンコールトレランスリングは、2つの円筒形の部品を簡単に機械的に固定するためにも使用することができます。
エンジニアリングとは、課題や問題解決に取り組むことです。私たちは、お客様との連携によってそうした問題を最善の方法で解決できると考えています。お客様が直面する課題を理解し、先進的な製品設計で理想的なソリューションを提供することを目指します。すべてのアプリケーションがそれぞれ固有の技術的要求を持っているため、サンゴバンはお客様と連携して試作品を作製し、その要求を完ぺきに満たす製品を作り上げていきます。当社の製品は、過酷な条件下であっても、素材やその他技術を使用した最高水準の性能を発揮し、製品全体のうれしさに貢献して、エンドユーザーの体験に明らかな違いをもたらします。
詳細については、makingabigdifference@saint-gobain.comもしくはコンタクトフォームまでお問い合わせください。